2022年5月15日日曜日

目的語3:Objekti 3

Hei!

その中で、前回に以下の①から順に見ていけば、ある程度適切な目的語の形が選べるはずです(例外を除く)としました。

 ①動詞が特定のもの、特定の文法の形であるか

 ②文章が肯定文・否定文のどちらであるか

 ③目的語に対する行動は終わっているか、もしくは行動は目的語全体・特定の目的語に対してのものか

 ④目的語が可算名詞・不可算名詞のどちらであるか

 ⑤肯定文の場合、目的語に数をあらわすような表現をつけるか

 ⑥目的語は人であるか

これまで、①~④について書きましたので、今回は最後の⑤・⑥へ進めたいと思います。


⑤肯定文の場合、目的語に数をあらわすような表現をつけるか

数字・数をあらわす表現が目的語に付く場合は、その数が「1」である場合を除いて、目的語はPartitiiviobjektiの形をとります。

1を除く数+数を表す表現=Partitiiviobjekti のほうがわかりやすいでしょうか。

数を表す表現としては、以下のものがあげられます。こう見ると、kuppiやpalaのように、数だけでなく量(物の量のイメージ)を表す言葉も含まれていることがわかりますね。

・数を表す表現=nolla(0)、monta(多くの)、paljon(多くの、いろいろな)、vähän(少し)、pari(ペア、1対)、puoli(半分)、kuppi(カップ)、lasi(グラス)、kilo(kg)、pala(枚)、joukko(群れ)、…

余談ですが、monta・paljonを両方とも「多いこと」を示す言葉として挙げていますが、この2つはmonta=many/paljon= a lot ofと意味が異なります。

montaは可算名詞のみを修飾し、その名詞は単数partitiiviの形をとります。一方で、paljonを可算名詞につける際は、その名詞は複数partitiiviの形をとります。

可算名詞の例として、人=ihminenを使って、monta/paljonの違いを見てみましょう。

・monta ihmistä=monta + ihminenの単数partitiivi=ihmistä 多くの人

・paljon ihmisiä=paljon + ihminenの複数partitiivi=ihmisiä いっぱいの人

paljon+可算名詞は複数partitiiviとしましたが、paljon+不可算名詞の場合はどうでしょうか?この場合は、単数/複数partitiiviによって表現する意味が異なります。

不可算名詞の例として、チョコレート=suklaaを使って、単数/複数partitiiviの意味の違いを見てみましょう。目的語の④で説明した内容とほぼ同じ「いろいろな」のニュアンスの違いです。

・paljon suklaata=paljon + suklaaの単数partitiivi:(1種類の)チョコレートがいっぱい

・paljon suklaita=paljon + suklaaの複数partitiivi:(いろいろな種類の)チョコレートがいっぱい

ちなみに、vähänもpaljonと同じルールで使います。


若干内容がずれてしまいましたが…1を除く数字+数を表す表現=Partitiiviobjektiに戻ります。

まず例外の1の場合は、目的語はAkkusatiiviobjektiとしてn-objektiの形をとります。1の場合は、指すものが単一である=特定の目的語を指すイメージに近いのかもしれませんね。

それ以外の数字の際は、すべてPartitiiviobjektiをとります。先ほどのpaljonの場合は、複数partitiiviを取る場合があると書きましたが、数字の際は複数partitiiviを使うパターンを見たことはありません。数字をつけることで具体的な量が規定されることから「いろいろな種類」のニュアンスを含むことはないのかな?と感じています。

例を挙げて次に進みましょう。

・可算名詞=私は赤い車を見かける:Minä näen "punainen mansikka(nominatiivi)".の場合

 1台の赤い車:Minä näen punaisen auton. (単数n-objekti)

 2台の赤い車:Minä näen kaksi punaista autoa. (単数partitiivi)

 赤い車を多く:Minä näen monta punaista autoa. (単数partitiivi)

 赤い車をいっぱい:Minä näen paljon punaisia autoja. (複数partitiivi)

 赤い車を少し:Minä näen vähän punaisia autoja. (複数partitiivi)

・不可算名詞=私は赤いいちごを食べる:Minä syön "punainen mansikka(nominatiivi)".の場合

 1粒の赤いいちご:Minä syön punaisen mansikan. (単数n-objekti)

 2粒の赤いいちご:Minä syön kaksi punaista mansikkaa. (単数partitiivi)

 多くの赤いいちご:Minä syön monta punaista mansikkaa. (単数partitiivi)

 赤いいちご(1種類)をいっぱい:Minä syön paljon punaista mansikkaa. (単数partitiivi)

 赤いいちごを色々いっぱい:Minä syön paljon punaisia mansikoita. (単数partitiivi)

 赤いいちごを少し:Minä syön vähän punaista mansikkaa. (単数partitiivi)


⑥目的語は人であるか

目的語が人であって、Persoonapronomini(人称代名詞)を使う場合はそのPersoonapronominiはAkkusatiiviobjektiとなります。

この時しか使わない例外ではありますが、覚えましょう。

 Minä → Minut  Sinä → Sinut  Hän → Hänet

 Me → Meidät  Te → Teidät   He → Heidät

一方で、今回分類した目的語①~⑥においては、①→⑥の順で目的語の格を決める力が強いでため、①のPartitiivi verbiなど目的語に特定の形をとるを使う場合はPersoonapronominiであっても動詞のルールに従います。

こちらも、目的語を「あなた」として例を挙げてみましょう。

・彼はあなたを愛している…愛する=rakastaaはPartitiivi verbiです。

  Hän rakastaa sinua. :動詞のルールに合わせて、sinä→sinua

・彼はあなたが好きです:好き=pitääは目的語にmista/mistäの形をとります。

  Hän pitää sinusta.:動詞のルールに合わせて、sinä→sinusta

・彼はあなたを知っている:知っている=tunteaは特定の形の目的語を取りません。

  Hän tuntee sinut. :目的語の格の決まりがないので、sinä→sinut


ざっくりとした説明ではありましたが…これで目的語はだいたいフォローできたのではないかと思います。

ここまでで、「誰が何をどうするか」の文章が書けるようになりますね!

次は「どこで」の表現:paikallissijatについて書きましょうか…。

目的語という大き目のテーマが終わって、何を書いていくか若干迷走していきそうですが、「文章を作っていくこと」をイメージに進めていきたいと思います。Paikallissijatが終わったら、文章の種類について説明があるといいかな…と漠然と考えています。

文章の種類もなかなか重たいテーマですね。ぼちぼちではありますがお付き合いくださいませ。

それでは、Nähdään!

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