Hei!
その中で、前回に以下の①から順に見ていけば、ある程度適切な目的語の形が選べるはずです(例外を除く)としました。
①動詞が特定のもの、特定の文法の形であるか
②文章が肯定文・否定文のどちらであるか
③目的語に対する行動は終わっているか、もしくは行動は目的語全体・特定の目的語に対してのものか
④目的語が可算名詞・不可算名詞のどちらであるか
⑤肯定文の場合、目的語に数をあらわすような表現をつけるか
⑥目的語は人であるか
これまで、①~④について書きましたので、今回は最後の⑤・⑥へ進めたいと思います。
⑤肯定文の場合、目的語に数をあらわすような表現をつけるか
数字・数をあらわす表現が目的語に付く場合は、その数が「1」である場合を除いて、目的語はPartitiiviobjektiの形をとります。
1を除く数+数を表す表現=Partitiiviobjekti のほうがわかりやすいでしょうか。
数を表す表現としては、以下のものがあげられます。こう見ると、kuppiやpalaのように、数だけでなく量(物の量のイメージ)を表す言葉も含まれていることがわかりますね。
・数を表す表現=nolla(0)、monta(多くの)、paljon(多くの、いろいろな)、vähän(少し)、pari(ペア、1対)、puoli(半分)、kuppi(カップ)、lasi(グラス)、kilo(kg)、pala(枚)、joukko(群れ)、…
余談ですが、monta・paljonを両方とも「多いこと」を示す言葉として挙げていますが、この2つはmonta=many/paljon= a lot ofと意味が異なります。
montaは可算名詞のみを修飾し、その名詞は単数partitiiviの形をとります。一方で、paljonを可算名詞につける際は、その名詞は複数partitiiviの形をとります。
可算名詞の例として、人=ihminenを使って、monta/paljonの違いを見てみましょう。
・monta ihmistä=monta + ihminenの単数partitiivi=ihmistä 多くの人
・paljon ihmisiä=paljon + ihminenの複数partitiivi=ihmisiä いっぱいの人
paljon+可算名詞は複数partitiiviとしましたが、paljon+不可算名詞の場合はどうでしょうか?この場合は、単数/複数partitiiviによって表現する意味が異なります。
不可算名詞の例として、チョコレート=suklaaを使って、単数/複数partitiiviの意味の違いを見てみましょう。目的語の④で説明した内容とほぼ同じ「いろいろな」のニュアンスの違いです。
・paljon suklaata=paljon + suklaaの単数partitiivi:(1種類の)チョコレートがいっぱい
・paljon suklaita=paljon + suklaaの複数partitiivi:(いろいろな種類の)チョコレートがいっぱい
ちなみに、vähänもpaljonと同じルールで使います。
若干内容がずれてしまいましたが…1を除く数字+数を表す表現=Partitiiviobjektiに戻ります。
まず例外の1の場合は、目的語はAkkusatiiviobjektiとしてn-objektiの形をとります。1の場合は、指すものが単一である=特定の目的語を指すイメージに近いのかもしれませんね。
それ以外の数字の際は、すべてPartitiiviobjektiをとります。先ほどのpaljonの場合は、複数partitiiviを取る場合があると書きましたが、数字の際は複数partitiiviを使うパターンを見たことはありません。数字をつけることで具体的な量が規定されることから「いろいろな種類」のニュアンスを含むことはないのかな?と感じています。
例を挙げて次に進みましょう。
・可算名詞=私は赤い車を見かける:Minä näen "punainen mansikka(nominatiivi)".の場合
1台の赤い車:Minä näen punaisen auton. (単数n-objekti)
2台の赤い車:Minä näen kaksi punaista autoa. (単数partitiivi)
赤い車を多く:Minä näen monta punaista autoa. (単数partitiivi)
赤い車をいっぱい:Minä näen paljon punaisia autoja. (複数partitiivi)
赤い車を少し:Minä näen vähän punaisia autoja. (複数partitiivi)
・不可算名詞=私は赤いいちごを食べる:Minä syön "punainen mansikka(nominatiivi)".の場合
1粒の赤いいちご:Minä syön punaisen mansikan. (単数n-objekti)
2粒の赤いいちご:Minä syön kaksi punaista mansikkaa. (単数partitiivi)
多くの赤いいちご:Minä syön monta punaista mansikkaa. (単数partitiivi)
赤いいちご(1種類)をいっぱい:Minä syön paljon punaista mansikkaa. (単数partitiivi)
赤いいちごを色々いっぱい:Minä syön paljon punaisia mansikoita. (単数partitiivi)
赤いいちごを少し:Minä syön vähän punaista mansikkaa. (単数partitiivi)
⑥目的語は人であるか
目的語が人であって、Persoonapronomini(人称代名詞)を使う場合はそのPersoonapronominiはAkkusatiiviobjektiとなります。
この時しか使わない例外ではありますが、覚えましょう。
Minä → Minut Sinä → Sinut Hän → Hänet
Me → Meidät Te → Teidät He → Heidät
一方で、今回分類した目的語①~⑥においては、①→⑥の順で目的語の格を決める力が強いでため、①のPartitiivi verbiなど目的語に特定の形をとるを使う場合はPersoonapronominiであっても動詞のルールに従います。
こちらも、目的語を「あなた」として例を挙げてみましょう。
・彼はあなたを愛している…愛する=rakastaaはPartitiivi verbiです。
Hän rakastaa sinua. :動詞のルールに合わせて、sinä→sinua
・彼はあなたが好きです:好き=pitääは目的語にmista/mistäの形をとります。
Hän pitää sinusta.:動詞のルールに合わせて、sinä→sinusta
・彼はあなたを知っている:知っている=tunteaは特定の形の目的語を取りません。
Hän tuntee sinut. :目的語の格の決まりがないので、sinä→sinut
ざっくりとした説明ではありましたが…これで目的語はだいたいフォローできたのではないかと思います。
ここまでで、「誰が何をどうするか」の文章が書けるようになりますね!
次は「どこで」の表現:paikallissijatについて書きましょうか…。
目的語という大き目のテーマが終わって、何を書いていくか若干迷走していきそうですが、「文章を作っていくこと」をイメージに進めていきたいと思います。Paikallissijatが終わったら、文章の種類について説明があるといいかな…と漠然と考えています。
文章の種類もなかなか重たいテーマですね。ぼちぼちではありますがお付き合いくださいませ。
それでは、Nähdään!
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