2021年5月23日日曜日

人称代名詞と人称語尾:Persoonapronomminit ja persoonapäätteet

Moikka!


今回は人称代名詞:Persoonapronomminit(ぺるそーなぷろのみにっと)と、人称語尾:Persoonapäätteet(ぺるそーなぱーってーと)についてです。


まずはPersoonapronomminit:私、あなた、…から始めましょう。

フィンランド語のポイントは次のあたりかなと考えています。

・日本語や英語などでは、彼・彼女・He・Sheのように、

 かの人について性別込みで指す代名詞がありますが、

 フィンランド語には性別の意を含む人称代名詞はありません

他の言語と同様に、単数:yksikkö(ゆくしっこ)、複数:monikko(もにっこ)の形が存在します。


一覧で書きますと次の6つです。

・Persooonapronomminit

Yksikkö      

 私    Minä(みな)

 あなた  Sinä(しな)

 彼/彼女 Hän(はん)

Monikko 

 私たち    Me(め)

 あなたたち  Te(て)

 彼/彼女たち  He(へ

 *Teはかなり丁寧な表現の「あなた」として使われる場合もあります。


中学生の頃でしょうか、英語の授業で、I、My、Me、Mine…とそれぞれの人称代名詞の格変化について覚えた記憶がありますが、フィンランドも上記の人称代名詞がそれぞれ格変化し、様々な意味をあらわすようになります。

格変化については改めて書きたいと思いますが、Minäであれば以下のような例があります。

・Minun(みぬん):私の → 例=minun koira(みぬん こいら):私の

・Minulle(みぬっれ):私に → 例=soita minulle!(そいた みぬっれ!):(あなたは)私に電話して!


続けて、人称語尾:Persoonapäätteet=その動作を行う人がどの人称代名詞を指すかによって動詞の語尾が変わること、についてです。

これは、日本語にはない形ですね…英語では一部でありますが、フィンランド語は上記6つすべての人称代名詞で形が違います。


フィンランド語の動詞:verbi(ヴぇるび)には様々なルールがありますが、大枠のイメージは次のように理解しています。

・Persoonapäätteet:動作者の人称代名詞によって語尾・形が6タイプに変わる

 *そのため、Nollapersoona(動作者を表現しない文章)、passiivi(受動的な表現)は別ルールが適用されます。

・動詞のタイプによって、基本形から動詞の表現・形を変える際のルールが異なる

・フィンランド語では、動詞で時制・仮定・可能性を表現することができる

 *Potentiaali:可能性を示す表現についてはまだよく理解できていません…

・動詞をベースに作られる表現として、動名詞・partitiivi(文格)など

 ほかの形もいろいろ作られる=動詞が一番変化の形が多い…!


今回は、まず動詞がpersooonapronomminitによってどんな変化をするか見てみましょう。

ここでは、私を含め、おそらく多くの方が一番に習ったと思われる、英語のbe動詞に相当する動詞:olla(おっら)で肯定・否定ともに形を説明したいと思います。


 ・Persoonapäätteet

1.肯定形

Yksikkö

 Minä olen(みな おれん)

 Sinä olet(しな おれっと)

 Hän on(はん おん) 

Monikko

 Me olemme(め おれんめ)

 Te olette(て おれって)

 He ovat(へ おヴぁっと


赤字の部分がpersoonapäätteetを指しています。

Hänだけなんだか違う見た目なのは、hänは動詞によって語尾の変化の仕方が異なるためです。

Hän以外の5つのpersoonapäätteetは基本この形なので、ここで覚えましょう!

またここでは、”-vat”をHeのpersoonapääteとして赤字にしていますが、"a"を含むため、もともとの動詞によってvokaaliharmoniaが適用されます。

なので動詞によっては”-vat/-vät”と変わる点にも注意が必要です。


2.否定形

Yksikkö

 Minä en ole(みな えん おれ)

 Sinä et ole(しな えっ おれ)

 Hän ei ole(はん えい おれ)

Monikko

 Me emme ole(め えんめ おれ)

 Te ette ole(て えって おれ)

 He eivät ole(へ えいヴぁっと おれ


否定形は、否定をあらわす”Ei”の文字+動詞の一部*で表現します。

*minäの形の動詞から"n"を除いたもの:上記1の通り、minä olenなので、olenから"n"をぬいた「ole」が入っていますね。

肯定形では動詞の語尾が、動作者の人称代名詞によって変わっていましたが、否定形では否定をあらわす”Ei”の文字が変化していますね。

この先、動詞のいろいろな表現が出てきますが、人称代名詞による否定の文字の形は共通なのでここで覚えておきましょう!

また、さきほどHeではvokaaliharmoniaが適用される…と書きましたが、ここでは”ei”の語尾が変わるため、続きが"-vät"となっていますね。


今回のここまでの内容で、次のような文章を表現することができます。

・Minä olen japanilainen. (みな おれん やぱにらいねん:私は日本人です)

・Minä en ole suomalainen.(みな えん おれ すおまらいねん:私はフィンランド人ではありません)

・Hän on kotona.(はん おん ことな:彼は家にいる)

・He eivät ole ulkona.(へ えいばっと おれ うるこな:彼らは外にいない)

ちょっと文章のようなものが作れるようになると、嬉しくなりますね。


また、フィンランド語の面白いところとして、persoonapäätteetにより動詞に動作者がだれであるかの情報が付与されていることから、一部の文章では動作者(主語)の記載を省略することができます。

・例:Minä olen japanilainen. → Olen japanilainen. と表現できます。

ただし、Hänは他の代名詞と動詞が同じ形のため、動作者(主語)を省略してしまうと文章の意味がわからなくなるのでできません…と理解しています。


次は動詞のタイプの紹介へ進む前に、動詞の疑問形と、kpt-vaihteluについて書いてみたいと思います。


それでは、Nähdään!

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