Moi!
ここしばらくバタバタしていてブログを書く時間が取れず、Pitkästä aikaa! :お久しぶりです! になってしまいました…。
バタバタしていたのもフィンランド語要因ではあるのですが、それはさておき、今回はすこし余談として私の学習経歴と、各段階での学習方法について書いてみようと思います。
まずは今までの流れです。こう書いてみると、すごくスロースターターですね…。
0.8年前~6年前まで:独学やってみようかな期
1.6年前~昨年まで:ゆるゆる学習期
2.昨年~今まで:まあまあ真面目に学習期
0.8年前~6年前まで:独学やってみようかな期
フィンランド語勉強してみたいな…と思ってテキスト買ってみたものの、なんだろ?どうすれば?となって本買って少し読んで終わった、いわゆる何もしてなかった期です。当時は田舎住まいで近くに教室もなく、オンライン学習もなかったんですよね。懐かしい。
1.6年前~昨年まで:ゆるゆる学習期
転職・転居で教室に通い始めることができたことをきっかけにフィンランド語学習の旅?が始まりました。本当はグループレッスンに通いたかったのですが都合が合わず…この期間は次のように過ごしていました。
- プライベートレッスン(1対1):2時間/回・月1~2回
- テキスト:Suomen mestari(以下、SM)が基本、時々Oma suomiから補足で練習問題をもらう
- 宿題:練習問題を3~4つ・教科書の進捗ではSM内のテキストを読んでくるなど。当日習った文法についての宿題をもらうというものが多かったです。
- 先生:全員ネイティブ(日本語レベルはそれぞれ)。先生の帰国・就職・留学により、新しい先生に変わるということが起こり、期間内で5人の先生に教わることができました。個人的には言語は生き物だと持っているので、日本語のセンスのいいネイティブの方から学ぶことができると、意味の細かいニュアンスや使い分けが理解しやすくよいと感じました。
- 授業の進め方:先生によりますが、大枠が宿題答え合わせ→文法説明・質問またはテキストを読む・その場で訳して認識合わせで、あっという間に終わってしまいます。ある程度進んでくると、初めに会話をしてから本題の授業に入るという流れになっていました。また、先生によってはゲーム(生き物の絵が描いたカードを引いて、どんなものか説明して当てあう等)をしてもらったり進め方・教え方にも個性があって面白かったです。
- 復習:学んだ文法の見直し・練習問題を解く、と宿題が主でした。ある程度進んできた段階で、文法をすぐ見直せるようにまとめノートを作り始めたので、進捗に合わせてノートを書き足す復習もしていました。
- 予習:テキストを読む・単語を調べるという宿題がでたとき以外は、ほとんど行っていません。
- ほか:5年目くらいからSNSでフィンランド語の投稿を読んだり、レシピ検索・読んでみたり…。
実際はレッスン当日の朝にわーっと宿題をする・時間がとれたらまとめのノートを作る、だったのでレッスン以外に時間を均すと、週に2時間程度しか勉強していなかった…ので、ゆるゆると趣味でやっていたような状態ですね。
2.昨年~今まで:まあまあ真面目に学習期
ゆるゆる勉強を続けながら、フィンランド旅行でも活用して…と続けていましたが、このコロナ禍でそれが叶わなくなってしまったときに、ふと思いついたことがきっかけで、2つの学校に通いました。
フィンランドもワクチン接種が進み、大学などは対面に戻りつつあります。今見たところでは、このようなコースはまだオンラインが継続するようなので、今からでも参加可能と思い、興味のある方に役立てていただきたく、この部分については少し詳しく書きます(今回この内容を記録することにしたのも、ここが主です)。
(1) Turun kesäyliopisto:20年7月~8月
- コース:Continuation Course in Finnish 3 - Suomen jatkokurssi 3 (A2.1)
- 授業範囲:Suomen mestari 2-7~8+先生からの補助資料
- 授業時間:2時間/回(途中に5分休憩)・週に2回(日本時間:23時~)
- 参加費用:95ユーロ、ただし支払いは銀行振込(海外送金なので要手数料)のみ
- 申し込み方法:参加したいのですが日本からでも問題ありませんか、と問い合わせのメールを送り、了承を得たうえで、HP上から参加申し込みをしました。ID作成において申請や処理は必要なく、IDの期限もありません。海外送金が一番のネックでした…。
- 送金の確認や処理が進むと、MoodleのIDが発行されます。宿題やノートはMoodle上で記録されるので非常に便利でした。授業はZoomで行われ、休憩時間以外はビデオONが基本ルールです。単位を得たい場合は最低80%以上の出席が必要です。
- 授業はすべてフィンランド語です。クラスメートとグループを組み会話する場面も多いですが、その際も英語は使わないルールでした。時々、英語で質問している人もいましたが、その場合は優しいフィンランド語で説明してもらえるような配慮がありました。
- 授業は文法の説明、問題を解く、グループで話す練習~一緒に問題を解くなどが主でした。習っている文法が入った歌をYoutubeでかけてもらったり、全員いる画面上で先生と話す(週末何をしたか?など)など、割と和気あいあいとした雰囲気に加えて、グループで話すときも、問題が終わったらいろいろ雑談して楽しかったことを覚えています。ですが授業中に当てられるので、個人的には緊張感がありました。間違っていけないことはないのですが、名指しで当てられて答えるのが苦手な人はつらいかもしれません。
- 受講者は30名ほど、ですが残念なことに最後は20名程度まで減っていました。移住後にフィンランド語を学んでいる・留学中という人が多かったです。国外からの参加は私のみだったため、いろんな人に興味を持ってもらえ、すぐに覚えてもらえたのはラッキーでした。他に日本人の方が2人がいて少し心強かったですが、もちろん日本語で話すことはなかったです。
- 毎回宿題としてSMからの練習問題か、先生から問題の提示があります。1度、簡単な文章提出の宿題もありました。授業で宿題の答え合わせを行うときもあり、宿題をやらないと次回の流れに乗れないので、宿題をするのはマストです。なお、この時はSMを見直すなど、授業前に軽い予習をするようにしていました。
- 最後にはテストがあります。内容を見直すと、口語の文章作成・文法問題(正しい格にする等)・単語をフィンランド語で説明・文章を作るといった問題構成でした。テストは2.5時間、ノートと辞書の使用は可能です(使わないほうがおすすめ、とありましたが頼ってしまいました…)。テスト結果+出席率+出席時の姿勢?などで単位可否が決まるようです。
- すでにレッスンで習っている箇所なのでどんなものかな、と思いながら受講しましたが、非常に有意義でした。聞く/話す練習ができたことに加え、本コースの単元だけでなく、それ以外の基礎文法への理解+何がわかっていなかったか理解できたことがよい発見でした。またフィンランド語でフィンランド語を学ぶということの効率の良さを実感しました。グループレッスンって仲間がいていいな…と率直に思ったこともあります。ですが終了時刻が遅く、レッスン後は頭が冴えてなかなか寝付けないため、翌日が在宅勤務になるよう調整して参加したものの、体力的にはなかなかきつかったです。
- コース:Suomi vieraana kielenä- Suomi 4 (20/10-21/2:A2.2)、Suomi 5 (21/3-6:B1.1)、Suomi 6 (21/9-22/2:B1.2)
- 授業範囲:Suomi 4=SM3-3~8、Suomi 5=SM4-1~4 、Suomi 6=SM4-5~8+先生からの補助資料
- 授業時間:1.5時間/回・週に2回(日本時間:21時半~または20時半~/サマータイムにより変動)、Suomi 6は23時~/0時~とハードでした…。
- 参加費用:75ユーロ、初回支払いは銀行振込(海外送金)、IDありの2回目からはクレジットカード決済可
- 申し込み方法:こちらも参加したいのですが、の問い合わせから始めました。そこからコース申し込み開始時刻に合わせて面談予約・申し込み面談(Zoom)、ID作成の申請書提出、本人確認のための面談(録画ありZoom・要パスポート)、送金確認…とかなり手間な手続きでした。クラスの定員が埋まるのも早いため、もし参加したい方は遅くともコース申し込み開始の2週間ほど前くらいから動き始めたほうがよいです。なお、フィンランドの銀行口座があれば本人確認は省略されるようです。
- こちらもMoodleとZoomを活用しての授業です。IDは期限付きですが、期限内にコースを申し込み続けると自動更新されます。(1)ではトゥルク大学とのかかわりは感じなかったですが、こちらではヘルシンキ大学のシステムと共有の部分が多く、大学のメールアドレスが付与され、基本はそのメール上で先生と課題の提出等のやりとりを行います。
- クラスの人数は同じく30名ほど→終盤は同じように20名くらいまで減るところも同じでした。移住して5年程度経っている、すでにフィンランド内で働いている人が主なようですが、私のように趣味で学習・海外から参加という人も1~2人ほどいて励みになりました。
- 授業の形式は(1)と同、フィンランド語のみ使用のルールも変わらずですが、レベルが上がると和気あいあい感が少しずつ減って、かなり真面目なムードです。そしてこちらではさらにビシバシ当てられます。グループでやるワークもより難しく、時間がタイトになっていき、結構ハードでした…クラスメートのレベルはまちまちですが、通わなくていいのではと思うほどの人もいて、グループワーク内で教えあうことも非常に勉強になりました。
- 途中まではすでに学んだ文法の部分なので、内容も理解しやすく文法を覚えなおす・追加で学ぶという状況でした。最後はこちらの進捗が早く新しく学ぶ状態にもなってきて、かつ内容が難しい…とあり、宿題・予習はかなり真面目にやりました。もちろん宿題もしっかり出ます。SM以外からの課題も多く、Suomi 5ではエッセイ(100-500文字)×3本の課題もありました。Suomi 6は文法最後のクラスなので全体の振り返り込みでしたね。
- こちらでもテストがあり、Zoomビデオ・マイクありの中での解答が必要です。Suomi 5のテストは急遽先生の都合でZoomなしになったので、正直ちょっとほっとしました。4では紙に回答を書いて写真を送付するという仕組みでしたが、5からMoodle上で答えるシステムに変わっています→その後、6は実地試験/Web試験の選択式になったため、4の方式に戻りました。4:文章にこたえる問題・文法(格変化など)・単語をフィンランド語で説明・短文をつくる問題でした。5:正しい回答を選ぶ問題・単語をフィンランド語で説明・テーマを選び100文字程度のエッセイを書く、6:すべて文法問題(誤っている部分を書き直す、文章からある文法の言葉を引用して書き換えるといった問題構成でした。
- 基本的に、コースのレベルを上げるには、0-5のうち、3以上の評定が必要とあります。もらっていないから申し込みが消されるということもなさそうなので、レベル感としてそれくらいはできていてね、ということなのでしょう。
この期間は、(1)~(2)のオンラインコースと並行して、プライベートレッスンも頻度を変えずに受けていましたので(20/5月から教室縮小で卒業→その後は同じ先生と継続して個人レッスンへ移行)、コースのない時はちょっとゆるんで週3~4時間程度、オンラインコースがあるときは毎日1~2時間程度勉強をしていました。正直に書くと、フルタイムで働きながらのオンラインコース参加はハードです。自分で仕事をコントールできるので在宅の予定含めてスケジュールが調整できた・家人の理解があり協力を得られた点は非常にありがたかったです(それでも1回職場から参加せざるを得ない事態に陥ってしまいましたが…上司にも感謝です)。
勉強の仕方はこれまでと変わらず、宿題を解く・まとめのノートを発展+さらにそのまとめも作って理解度向上+予習として次回やりそうな箇所やSMの練習問題の先取りもしていました。それでも不十分だと痛感することも多々ありましたが…。初めに書きましたように、ばたばたしていたのはエッセイの課題と勉強に追われてが主な原因で、先週テストが終わってひと段落ついたところです。
まだオンラインコースを続けるつもりなので、同じスタイルでもうしばらく続けていこうと考えています。次のSuomi 6の単元は完全に未勉強の箇所のため、コース前の今の期間に一通り自分で学習したのちに参加できるように準備をすすめようとしているところです。
2つのコースに通ってみて、どちらがいいかといわれると、継続して真面目に取り組みたい方にはHelsingin Avoin Yliopistoがおすすめです。
理由は、入門からB2.2レベルまで連続してコース(Suomi 1A~6)があること、あと(1)より高いレベルのクラスがあること、そして授業料が安いことです。あくまでも2つの比較なので、これらはベストというより、ベターと感じる点ですね。
ですが、ある程度分かるようになって思ったことは”フィンランド語でフィンランド語を学ぶことそのものに非常に価値がある"ということです。過去のプライベートレッスンの先生に、「そろそろフィンランド語をフィンランド語として理解するように(=日本語で考えないように)」というアドバイスをいただき、その時はよく理解できていなかったのですが、こういうことかなという感覚を得たことは有意義でした。となると、どこのコースに通うかより、フィンランド語のみを使う時間を増やすこと・確実に通える/通いたいコース(頻度・時間・課題のできる余裕も考慮して…、深夜受講はつらいです)を選ぶことが最も重要であるように思います。また、個人でレッスンされている方は、授業中は日本語を使わないルールに変更するだけでも有意義であるように思います。
これまで長々と書いてきましたが、要約するとこんなところでしょうか。
◎やってよかったこと
・ネイティブの先生から学ぶこと+オンラインコースでフィンランド語に触れる時間と機会を増やしたこと。日本にいて、フィンランド語にどっぷり漬かれる機会ってなかなかないのでありがたいです。
・すでにされている方が多いと思いますが、文法のまとめノート作成は非常に役立ちます。自分で文法について考えながら作ることで理解も深まりますし、形になっていくのでちょっとした自信も生まれます。不安になったときは見返せるので、心の支えにもなるような気もします。
・SMを主な教科書としてきたこと。オンライン授業もSMを使っているところが多いので単純によかったということもありますが、すべてフィンランド語で書かれている教科書というところもよいです。日本語でかかれたフィンランド語情報は少ないですが、フィンランド語で書かれたフィンランド語情報はいっぱいあるので、文法名のフィンランド語表記を知っている=情報へアクセスするハードルが下がるためです。逆に日本語でかかれた情報は理解しにくい=日本語で書かれた教科書は活用できていませんが…。
・最近はフィンランドにも行けないですが、ゆるゆるでも勉強を続けてきてよかったと心から思うことが多いです。英語が十分通じる国ではありますが、フィンランド語の方が情報量は圧倒的に多く、助けられることもしばしばです。
◎もっとやっておけばよかった、今後重点的にやりたいこと
・単語力が絶望的に弱いです。アウトプットとして使わないから新しい言葉、語彙を必要としない=定着しない・増えないと反省…単語帳も作りたいなと思うものの…頑張ります。
・上記に近いですが、もっと初期からアウトプットの練習をしておけば伸びが早かっただろうな、と思うことが多いです。エッセイの作成・添削依頼は、文法・単語のニュアンスなど自分の理解が乏しい箇所が洗い出せるので、個人レッスンで続けていく予定です。
・将来いつかはフィンランドでもレッスンを受けてみたいという願望が強まりました。
最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
次回からは文法の話に戻ります!
重い腰を上げて?目的語:Objektiについて書いてみたいと思います。
では、Nähdään!
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