Moi!
Anteeksi、また久しぶりの更新になってしまいました。
言い訳ですが、前回のオンライン授業でありがたくも次のコースに進んでよい評価をいただけたので、最後になるだろう授業に参加しています。今月から授業は始まっているのですが、準備をしつつバタバタしていました。
さて、これまで、人称代名詞・動詞について書いてきましたので、次は目的語について書いてみたいと思います。目的語が作れるようになると、文章の形がつくれるようになってきますね。目的語の次に、位置の表現、修飾語…と進めていけたらと思っています。
目的語…私にとっては非常にややこしくて頭を悩ませるもの・間違いが多いもののひとつです。今回ブログに書いてみるにあたって、改めて全体を見直してみましたが、誤りがあったときはご容赦いただくとともに、お知らせいただけると嬉しいです。
※内容を見返して気になった箇所があったため、2022年1月1日に文法の説明を修正・1月10日に分類の順番を入れ替えました※
では、Aloitetaan!(始めましょう!)
・フィンランド語でも目的語=動詞の目的となる言葉です。
次の文章でまず見てみましょう。
Minä ostan kirjan.(=Ostan kirjan.) 私は(その)本を買います。
→Minä:主語(=私、なお動作をする人をtekijäと表現している教科書も多いです)
+ostan:動詞(ostaa:買う、の「Minä:私」の形ですね)
+kirjan:目的語(kirja:本のAkkusatiiviのうち、n-objekti:Genetiiviと同じ見た目の目的語です)
私が買うもの=本ということで、「買う」という動詞にかかる言葉=目的語=kirjanとなっています。なお、日本語訳で(その)が付いている理由については以下の⑤で後述します。
・目的語は、見た目としては主に「Partitiivi、Nominatiivi、Genetiivi、Akkusatiiviの独自の形」の4種類です。目的語の格としては「Partitiivi、Akkusatiivi」ですね。Akkusatiiviは状況によって、Nominatiivi、n-objekti(Genetiiviと同じ見た目)、Akkusatiiviの独自の形のいずれかに分類されます。
・上の例ではAkkusatiiviのうち、n-objekti(Genetiiviと同じ見た目)でしたね。これをどう使い分けるかが大きなポイントかと思っており、判別する際のポイントを以下にざっくりと挙げてみます。
目的語の形を決める際に、①から順に見ていけば、ある程度適切な形が選べるはずです(例外もあります)。※順番を見直して入れ替えています。
①動詞が特定のもの、特定の文法の形であるか
②文章が肯定文・否定文のどちらであるか
③目的語に対する行動は終わっているか、もしくは行動は目的語全体・特定の目的語に対してのものか
④目的語が可算名詞・不可算名詞のどちらであるか
⑤肯定文の場合、目的語に数をあらわすような表現をつけるか
⑥目的語は人であるか
挙げてみると思ったより長くなりそうなので、今回は上記の①・②まで書いてみることにします。
①動詞が特定のもの、特定の文法の形であるか
・動詞には、セットとなる目的語の格がすでに決まっているものが複数存在します。そのため、とる目的語の格が決まっている動詞を使うときは、目的語にはその動詞に合う格をあててあげる必要があります。こういった動詞は、本によってはPartitiivi verbiとして紹介されていたりもします。
ここですべてを紹介することはできませんが、いくつか例を挙げてみましょう。
Tykätä +mistä:Minä tykkään suklaasta. 私はチョコレートが好きです。
Auttaa +mitä:Hän auttaa minua. 彼は私を助ける。
Nauttia +mistä:He nauttivat ruoasta. 彼らは食事を楽しんでいる。
Odottaa +mitä:Sinä odotat opettajaa. あなたは先生を待っている。
次いで②で否定文について説明しますが、この仕組みは否定文のルールより優先されます。Partitiivi(mitä)はいい例にならないので、Elatiivi(mistä)の文章で見てみましょう。
肯定文:Minä tykkään suklaasta. 私はチョコレートが好きです。
否定文:Minä en tykkää suklaasta. 私はチョコレートが好きではありません。
否定文になっても+mistäのままですね。
・特定の文法においては、目的語の形が決まっているものがあります。各文法の詳細についてはここでは触れませんが、目的語のところだけ見ていきましょう。
1) 命令形:目的語はAkkusatiiviのうち、単数のNominatiiviの形をとる
Osta kirja! (あなたは)本を買いなさい!
Ostakaa kirja! (あなたたちは)本を買いなさい!
2) 義務の表現(täytyyなど)で目的語が可算名詞&目的語にPartitiiviを取る動詞でない&肯定文の場合*:目的語はAkkusatiiviのうち、単数のNominatiiviの形をとる
Sinun täytyy ostaa kirja. あなたは本を買わないといけない
Heidän täytyy ostaa kirja. 彼らは本を買わないといけない
*目的語が不可算名詞・目的語にPartitiiviを取る動詞・否定文の場合は、目的語は単数Paritiiviです。
・不可算名詞:Sinun täytyy juoda vettä.
・目的語にPartitiiviを取る動詞:Sinun täytyy auttaa häntä.
・否定文:Sinun ei tarvitse ostaa kirjaa.
(täytyäの否定形=ei täydyなのですが、よく使われる表現:ei tarvitseで紹介しました)
3) Passiivi:Akkusatiiviのうち、n-objektiを使う文章をPassiiviの形にする場合、目的語はAkkusatiiviのうち、単数のNominatiiviの形に変わります(Passiivi文章では目的語にn-objektiの形をとりません)
Me ostetaan kirja.(近い表現:Me ostamme kirjan.) 私たちは本を買う
Kirja ostetaan.(近い?表現:Joku osta kirjan.) 本は(誰かに)買われる(=誰かが本を買う に近いニュアンスです)
②文章が肯定文・否定文のどちらであるか
①の例外を除き、基本的に否定文の目的語はすべて、単数も複数もPartitiiviとなります。肯定文と否定文の目的語を見比べてみましょう。
・Minä ostan kirjan. ⇔ Minä ei osta kirjaa. 私は本を買う/買わない
→ 肯定文ではAkkusatiiviのn-objektiですが、否定文では単数Partitiiviを使います
・Sinä teet kotitehtävät. ⇔ Sinä et tee kotitehtäviä. あなたは宿題をする/しない
→ 肯定文ではAkkusatiiviの複数Nominatiiviですが、否定文では複数Partitiiviを使います。なお、宿題は大概2つ以上あるので、kotitehtäväはほとんど複数形(kotitehtävät)で使う単語です。
・Hän syö kaksi suklaata. ⇔ Hän ei syö kahta suklaata. 彼/彼女はチョコレートを2つ食べる/食べない
→ 肯定文では数字Nominatiivi+単数Partitiiviです(詳細は④にて)が、否定文では数字Partitiivi+単数Partitiiviを使います
・Meillä on silmälasit. ⇔ Meillä ei ole silmälaseja. 私たちは眼鏡を持っている/持っていない
→ 肯定文ではAkkusatiiviの複数Nominatiiviですが、否定文では複数Partitiiviを使います。なお、メガネは2つのグラスが付いているので、silmälasiはいつも複数形(silmälasit)で使う単語です。
・Te juotte vettä. ⇔ Te ette juo vettä. あなたたちは水を飲む/飲まない
→ 目的語が不可算名詞のため、肯定文も否定文も単数Partitiiviです(詳細は③にて)。
・He vievät minut elokuviin. ⇔ He eivät vie minua elokuviin. 彼らは私を映画に連れて行ってくれる/連れて行ってくれない
→ 人が目的語の形も(詳細は⑥にて)、否定文ではPartitiiviになります。
今日はここまでにしましょう…思ったより長くなってしまいました。
次回は③、④のルールについて紹介したいと思います。
それでは、Nähdään!
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